【CD自作】費用35,000円で本格的なCDを100枚作ろう!

ミュージシャンの皆さーん!

こんにちは、CYRANOです。

CDで音楽を聴く時代ではなくなったかとは思いますが、「サブスクよりやっぱりCDの方が好きだ!」っていう人は、結構私の周りに多くいるんですよね。

みなさんの周りではいかがですか?

リスナーの中には、CDパッケージも含めて一つの作品だ、というようにCDを好まれる方もいます。

また、バンド活動をされている方の中にはで、ライブ会場でお客さんにCDを配りたいと思っている人もいます。

これ、すごくわかります!

実は私もCDって結構好きなんです。

いまだに音楽アルバムを作ったら、配信だけでなく必ずCDも作りたくなってしまいますから。

形として残るというのは、CDならではの良さだと私は思っています。

しかし、本格的にCDを作るとなると、まとまった費用がかかりますよね。

CDで音楽を聴く時代ではないのに、あえてCDを作りつづけるのは経済的とは言えません。

でも作りたい!

そう!そういうハナシなんですよね(笑)

ですから、

いかに費用を抑えて、かつ本格的なCDを作るか

ということが、私と同じようにお考えの方にとっては、重要なテーマとなってくるのではないでしょうか?

これについていろいろ考えて試行錯誤を重ねた末に、私はある方法を思いつきました。

今回はひとつチャレンジ企画のつもりで、費用を35,000円で本格的なCDを100枚を自作しようということで、その具体的な方法をご紹介したいと思います。

目次

仕上がりのイメージ

本格的なCDを自作するとは、一体どんな仕上がりのものか。

そこがまず重要かと思いましたので、次のようなイメージになるように制作したいと思います。

CDパッケージの仕上がりイメージ

CDの定番イメージといえば、一般的には上の写真のようなものを思い浮かべられる方も多いと思います。

こちらは、8ページのブックレットに、バックインレイ、そしてをつけて最後にCDを袋包していますが、

いかがでしょう?

ぱっと見、自作したとは見えないのではないでしょうか?

実際に私の知人何名かに見せてみて、誰1人自作したものだとは気付かれませんでした(笑)

それでは、実際にこれを制作していく工程をご紹介したいと思いますが、その前に次に挙げる条件を確認したいと思います。

前提条件

CDを作る工程は、大きく分けて次の3つがあると思います。

CD制作にかかる作業工程

  1. 作曲・レコーディング
  2. ミックス・マスタリング
  3. CDパッケージ(CDプレス・ジャケット)制作

この3つのうち、費用がかかってしまうのは3番のCDのパッケージ制作です。プレスCDはもちろんのこと、ジャケットに使用する紙やCDケースなど、どうしても物にはお金がかかってしまいます。

制作にかかるトータルの費用を35,000円に抑えるためには、1番、2番の工程に費用はかけられません。これらについては、DTM等を活用してセルフで対応します。

製作費削減のための自助努力

  1. 作曲・レコーディング  ⇨ 0円(セルフ対応)
  2. ミックス・マスタリング 0円(セルフ対応)
  3. CDパッケージ(CDプレス・ジャケット)制作

その上で、3番めのCDのプレスや、ジャケット制作にかかる費用をいかに抑えるかを考えていきます。

では、どうやって費用を抑えていくのか。

それを考えていく前に、まずはCDパッケージにはどんなパーツがあるのか整理してみましょう。

CDパッケージの内容物の確認

CDパッケージを分解してみると、次のような素材パーツで成り立っているということがわかります。

CDパッケージの内容物

  • プレスCD
  • CDケース(10mm)
  • ブックレット(8P)
  • バックインレイ

この中で、本格的なCDを作るために一番重要なのは プレスCD です。

CD-Rなんて絶対にダメですよ(笑)

本格的なCDを作ろうとしているのですから、ここはきちんとお金をかけてプレス業者に依頼しましょう。

CDをプレスする

本格的なCDを作る上で最も重要なプレスCDについてですが、私が個人的におすすめしたいCDプレス業者はこちらです。

Press Station

さまざまなプレス業者がある中で、価格も安く、盤面の仕上がりも高品質なものでとても満足しています。

バルクCDの実際の納品物

私はいつも、上の写真のようにバルクCDという納品形式を利用していますが、これはプレスされたCDディスクのみが送られてくるというシンプルな形式で、価格はめちゃくちゃ安いです。

以下に価格表を載せておきます。

Press Station バルクCD価格表より

100枚〜プレス可能ですが、100枚を21,800円(税込)で制作できるというのはとても魅力的です。しかも送料は無料なので、費用をぐっと抑えて制作したいという要望に見事に答えてくれるサービスですよね。

ただし受注から納品まで約3週間ほどかかるので、アルバムリリースの日に間に合うように、スケジュールには余裕を持たせておくとよいでしょう。

業者指定のテンプレートをダウンロードして、CDの盤面の印刷データを作成して入稿すればOKです。

入稿データ作成事例(プレスステーション)

製作費

  • プレスCD(100枚) ⇨ Press Stationに依頼(21,800円)
項 目費 用
作曲・レコーディング0円
ミックス・マスタリング0円
プレスCD(100枚)21,800円
CDケース(10mm)
ブックレット(8P)
バックインレイ
合 計21,800円

いきなり21,800円!

しかしプレスCDは重要ですから、ケチらない(笑)

CDケースを購入する

続いて、CDケースについてみていきましょう。

一般的なCDのケースは厚さ10mmタイプのものが使用されています。

これは購入するより他に手はなさそうですね。Amazonで商品を探して購入します。

こちらの100枚セットで販売している商品が良さそうですね。

サンワダイレクト DVD CDケース 10mm 1枚収納×100枚 プラケース ジャケット収納可 クリア 200-FCD024-100C

¥6,360  税込

製作費

  • CDケース 10mm(100枚) ⇨ Amazonで購入(6,360円)
項 目費 用
作曲・レコーディング0円
ミックス・マスタリング0円
プレスCD(100枚)21,800円
CDケース(10mm)6,360円
ブックレット(8P)
バックインレイ
合 計28,160円

ここまでで、28,160円ですね!

ブックレット・バックインレイ・帯を制作する

ここまでで28,160円。やはりCDのパッケージ制作には結構費用がかかりますね。

そして、ここからブックレット(8P)・バックインレイ・帯の制作をしていくのですが、これらについても本格的なCDを作るためには、ラクスルなどの印刷業者できちんとしたものを作成してもらうことがどうしても必要です。

35,000円まで残り7,000円弱という状況で、果たして無事予算内に収まるのでしょうか??

もう無駄な(?)お金を使うことは許されません(笑)。いかに無駄をなくして制作するかが重要になってきます。そこで、私が考えた方法は、紙の無駄を減らす = ゴミが出ないようにする、でした。

用紙の余白を減らそう

ブックレットも、バックインレイも、帯も紙を印刷して制作しています。そしてそれらは、CDに合わせてサイズがはっきりと決まっています。

ブックレット
バックインレイ
  • ブックレットは、縦横 120mm x 120mm
  • バックインレイは、縦横 117.5mm x 150mm
  • 帯は、縦横 120mm x 40.5〜70.5mm

ですから、なるべく紙に余白部分が生じないように印刷してあげれば良いという考え方なんですね。

具体的にみていきましょう。

ブックレットと帯は、A4サイズ1枚に

ラクスルホームページより

日本で最もスタンダードに使用されている用紙が、A4サイズだと言われています。

なるほど、たしかにラクスルなどの印刷業者のチラシ印刷の価格表をみても、B5サイズよりもA4サイズの方が安かったりしますので、よく取り扱う用紙サイズであることがうかがえます。

このA4用紙1枚にブックレットと帯を印刷します。

下の写真のようなイメージでそれぞれを用紙に収まるように配置します。

ブックレットと帯を1枚の用紙に配置

余白を減らしたA4用紙の配置イメージ

ブックレットと帯を1枚のA4用紙(横向き)にまとめました。

ブックレットは、A4用紙を真ん中で半分に折って作ります。

帯は、A4用紙1枚につき2つ作成できそうですね。

後で裁断するので、用紙の四辺にピッタリつけておくと楽です。

うまくA4用紙1枚に配置ができそうですね!

入稿データを作成

それでは、実際に印刷業者に入稿するデータを作成していきます。

印刷業者が指定するテンプレートをダウンロードして、データの作成をしていきましょう!

Step1 印刷業者を選択

私はいつもラクスルチラシ印刷サービスを利用しています。

使用する用紙は光沢紙(コート)、紙の厚さは映画のパンフレットなどで使われる厚さである少し厚手(110kg)タイプを選択します。そして、両面フルカラー印刷で100枚を注文します。

ラクスル A4サイズのチラシ・フライヤー印刷料金表

Step2 入稿データの準備作成

今回は8ページのブックレットを作るので、下記のように2種類のA4用紙のデータを準備作成する必要があります。

ブックレット(8P)作成に準備するもの

  • A4用紙①(表 8P-1P、裏 2P-7P)
  • A4用紙(表 6P-3P、裏 4P-5P)
ブックレット仕上がりイメージ

A4用紙①(表 8P-1P、裏 2P-7P)

ブックレット① 表 8P – 1P(A4サイズ)
ブックレット① 裏 2P – 7P(A4サイズ)

A4用紙(表 6P-3P、裏 4P-5P)

ブックレット② 表 6P – 3P(A4サイズ)
ブックレット② 裏 4P – 5P(A4サイズ)

Step3 入稿

データ準備ができたら、いよいよ印刷業者に入稿するデータを作成します。

価格は、2022年11月現在、7営業日出荷で2,516円(税込)。これを2種類注文するので、5,032円になります。

製作費

  • ブックレット(8P)・帯 ⇨ ラクスルに依頼(A4チラシ印刷 x 2)(5,032円)
項 目費 用
作曲・レコーディング0円
ミックス・マスタリング0円
プレスCD(100枚)21,800円
CDケース(10mm)6,360円
ブックレット(8P)・帯5,032円
バックインレイ
合 計33,192円

ここまでで、費用は33,192円となりました。

バックインレイはA5サイズでOK

ラクスルホームページより

バックインレイについては、A5サイズの用紙に印刷します。

ブックレットと同様に、ラクスルにて依頼します。

入稿データは、下図のようなイメージで作成します。

バックインレイ(外側、内側)

バックインレイ外側(A5サイズ)
バックインレイ内側(A5サイズ)

使用する用紙についても同じく光沢紙(コート)少し厚手(110kg)タイプで、両面フルカラー印刷で100枚注文します。価格は、2022年11月現在、7営業日出荷で1,643円(税込)ですね。

ラクスル A5サイズのチラシ・フライヤー印刷料金表

製作費

  • バックインレイ ⇨ ラクスルに依頼(A5チラシ印刷)(1,643円)
項 目費 用
作曲・レコーディング0円
ミックス・マスタリング0円
プレスCD(100枚)21,800円
CDケース(10mm)6,360円
ブックレット(8P)・帯5,032円
バックインレイ1,643円
合 計34,835円

無事に35,000円以内に収まりました。

CDパッケージを組み立てる

さて、無事に内容物がそろいました。

ここからは、CDパッケージを組み立てていきます。

プレスされたCDをCDケースに詰めるのはいいとして、ブックレットや、バックインレイ、帯についてはちょっとした工作が必要です。

ここでは、どんな道具を使って、どうやって組み立てていくのか、写真付きで紹介したいと思います。

道具の準備

写真のように、必要な道具を準備します。

道具の費用はカウントなしということで(笑)

左から順に

  • OPP袋
  • 裁断器
  • 中綴じホッチキス
  • CDケース(10mm厚)
  • カッターマット
  • 定規
  • シャーペン(コンパスの針でも可)
  • ミシン目カッター

ブックレットの組み立て

次のような流れでブックレットの組み立てていきます。

①ブックレットを作りまーす
②トントンしてチラシを揃えます
③真ん中で2つ折りします
ずれないようにしっかり真ん中で折り込みます
④中綴じホッチキスでとめる位置を記しづけします
芯がでなくなったシャーペンの先っちょで、
傷つかない程度にぐりぐりします
⑤中綴じホッチキスでガシャン!
⑥余白部を裁断します
⑦ブックレットができました〜

バックインレイ・帯の組み立て

お次は、バックインレイと帯の組み立てです。

折り目をつけるために、ミシン目カッターという道具を使います。

①お次はバックインレイです
余白部分を裁断します
②こちらはCDの帯ですね♪
③ジャーン!「ミシン目カッター」
バックインレイや帯の折り目にはこれを使います
④こうやってコロコロ転がすと… 
⑤こんな感じに仕上がります
⑥帯はこんな感じですね!

仕上げ〜完成

各パーツが仕上がったら、いよいよCDケースに詰めていきます。

①バックインレイをCDケースにセットして
②ディスクもはめ込んで …
③ブックレットも差し込んだら …
④じゃじゃーん!CDの出来上がり~✨
⑤さあ、完成まであと一息!
OPP袋に梱包します
⑥できました〜♪♪

完成

以上がCDパッケージの一連の流れになります。

1枚をパッケージするのに時間と手間はかかりますが、自作CDには手作りならではの良さもあると思います。

家族に手伝ってもらったりしながら作るのもまた楽しいですね。

お疲れ様でした〜♪

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ちょっとした工作の時間となってしまいましたね(笑)

でも、こういう工作もたまには面白いですよね??

CDの時代が終わり、だんだんCDプレイヤーを目にすることも少なくなりましたが、時がたってアナログレコード盤が再びブームになったりもしたことから、CDも再びそのような時を迎えることがあるかもしれません。

冒頭でも述べたように、パッケージも含めて一つの作品と考えると、ミュージシャンの皆様はご自分の音楽をCDに残されておくのもいいかもしれませんね。

スタジオ音源、ライブ音源、秘蔵音源、ブートレグ …

あなたの一番大切な音声メモリーを、ぜひCDという媒体に残してみてはいかがでしょうか?

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