【アーティスト必見】Keynoteで作るSpotify風再生バー

Keynoteでアニメーション動画を作れるということは知っている

でも…

  • どうやったらおしゃれなアニメーション動画ができるのか
  • 何かいい活用法のアイディアはないか?


このような悩みをお持ちではありませんか?

これは、私が日頃よく感じている悩みです。

私もKeynoteには大きな可能性があると感じています。

Macに標準装備されていて、アニメーションの種類も豊富でおしゃれなものがたくさんです。

しかし、、

「へぇ〜こんなことできるんだ〜」

って知っていても、かっこいい動画ができるかどうかは別問題。
肝心なのはアイディアだと思いませんか?

”そのアイディアが浮かばないから、それが知りたいんだよ〜(涙)”

って私はよく思います。

でも、案外普段の生活の中にヒントがあったりするんですね。

「よくテレビやネットで目にするあのアニメーションを、どうにか再現できないかな?」

と思ったら、さあ実験のチャンス!
Keynoteでそれが出来ないか考えてみましょう!

そうこうしていると、「あ、こうやったらいいかも」と思いついたりするんですね。


で、

私は、Spotifyのアレを作りたくなったんですよ(笑)

今回、それをご紹介したいと思います。

目次

Keynoteで作る「再生バー」アニメーション

さて、今回私がご紹介するのはこちら。

Spotifyなんかでよく見る再生バーですね。

https://www.instagram.com/stories/highlights/18128617210240057/

🔼こんな風に私は、インスタグラムのストーリーズの投稿に、Spotifyの再生画面を再現できないか?と思ったところから、Keynoteで作ることを思い立ちました。

それでは、このアニメーションの作成方法について、順を追って説明します。

具体的な作成手順

STEP 1 素材を用意しよう

今回作るアニメーションを実装していくにあたり、まずは素材を用意しましょう。

※今回はスライドの背景色を黒に設定しています。

準備する素材

図形オブジェクト等を用いて、下図のように①〜⑥を作成し配置します。

①再生バー(白)
バーの先端部分に●のオブジェクトをくっつけて、グループ化をしておきます。
バーの長さは②と同じ長さにします。

②再生バー(グレー)

③巻き戻しボタン

④再生ボタン

⑤早送りボタン

⑥マスキング用オブジェクト(黒)
スライドの背景色と同じ色にします。
また、現段階では適当な大きさで構いません。

STEP 2 再生バーのアニメーションを作ろう

先ほど作成した①と②を使って、再生バーのアニメーションを実装します。

オブジェクトの配置

まずは、下図のように①を②の左端にピタッとくっつけるようにして配置します。

アニメーションの実装

次に、①にアニメーションを実装します。ここでは「移動」というアニメーションをつけていきます。

①を選択した状態で、Keynote右側のサイドバーの「アニメーション」インスペクタから、エフェクトの「アクション」タブをクリックして、「エフェクトを追加」をクリックします。ここでは「移動」を選択します。

画面が次のように切り替わり、各種パラメータの設定ができるようになるので、次のように設定します。

・継続時間:15秒
・速度の変化:なし


また、「移動」のアクションが終了するポイントを下図のように設定します。

①の先端の●部分が、②の右端に来るようにドラッグして設定します。

これで、15秒間かけて①が移動するアニメーションができました。

STEP 3 マスキングをしよう

マスキング用に作った背景色と同じ色のオブジェクト()を使って、下図のように①の再生バーの前面に配置してマスキングします。

この時、Keynoteのスライドの画面の外まで十分にオブジェクトを拡大して、しっかりマスキングされるようにしてください。

これでマスキングが完了しました。

実際に再生してみると、このようになると思います。

STEP 4 タイム表示のアニメーションを作ろう

次に、このタイム表示のアニメーションを実装します。

ここでは「出現」と「非表示」というアニメーションをつけていきます。

準備する素材

まずは、テキストオブジェクトを用いて、下図のように素材を準備します。

  • 0:00〜0:15 … 再生バーの左側に配置します。
  • 0:15 … 再生バーの右側に配置します。

右側の「0:15」は固定表示のためアニメーションの実装は不要ですが、問題は左側。

「0:00」からスタートして「0:15」まで1秒ごとに刻んでいきます。

これを表現するには、アニメーションの「出現」と「非表示」というエフェクトを、それぞれ「イン」と「アウト」にタイミングをあわせて設定していく必要があります。

アニメーションの実装

では早速、アニメーションの「出現」と「非表示」のエフェクトを実装していきましょう。

理屈は簡単です。

要は、1秒経過するたびに、0:00からはじまって、0:01、0:02、0:03 … と表示が切り替わっていくようにしてあげたいので、下記のようにそれぞれのテキストオブジェクトにエフェクトを設定してあげればOKです。

オブジェクトインアウト
0:00なし非表示
0:01出現非表示
0:02出現非表示
0:03出現非表示
0:04出現非表示
0:05出現非表示
0:06出現非表示
0:07出現非表示
0:08出現非表示
0:09出現非表示
0:10出現非表示
0:11出現非表示
0:12出現非表示
0:13出現非表示
0:14出現非表示
0:15出現なし

それでは、順に説明します。

(「出現」:イン)

エフェクトの設定の際は、テキストオブジェクトを選択した状態で、Keynote右側のサイドバーの「アニメーション」インスペクタから、エフェクトの「イン」タブをクリックして、「エフェクトを追加」をクリックし、「出現」を選択します。

画面が次のように切り替わるので、テキストアニメーションを「オブジェクトごと」に設定します。

(「非表示」:アウト)

同様に、テキストオブジェクトを選択した状態で、Keynote右側のサイドバーの「アニメーション」インスペクタから、今度はエフェクトの「アウト」タブをクリックして、「エフェクトを追加」をクリックし、「非表示」を選択します。

下図のように、テキストアニメーションを「オブジェクトごと」に設定します。

これらのアニメーションの設定作業を、上記の表に示す通りに一つずつ設定します。

STEP 5 ビルドの設定をしよう

アニメーションの設定が終わったら、次にビルドの設定やアニメーションのタイミングを設定していきます。

ビルドの設定

ビルド」とは?
テキストや画像等のオブジェクトに設定したアニメーション効果のことをいいます。

先ほど設定した「出現 / 非表示」というアニメーションをどの順番で実施させるかどういったタイミングで実施させるかを決めてきます。

ビルドの設定は、Keynote右側のサイドバーの「アニメーション」インスペクタの下部分に「ビルドの順番」という項目があるので、そこから設定できます。

「ビルドの順番」をクリックすると、下図のような画面が表示されるので、そこでビルドの順番(アニメーションの実施順)を決めていきます。

なお、ビルドの順番を入れ替えたい場合は、上下にカーソルをドラッグするだけで可能です。 

ビルドの開始と遅れの設定

ビルドの順番を決めたら、今度はそれぞれのビルドの発生タイミングを決めていきます。

下図のように、ビルドの順番のタブの下部分に、「開始」と「遅れ」を設定する箇所があるので、そこでタイミングを決めていきます。

【補足】

(設定項目の「開始」について)
アニメーションの発動を設定します。次の3種類が選択できます。

  • クリック時
    クリック時にアニメーションが発動します。
  • ビルド〇〇と同時
    〇〇には、たいてい前のビルドの数字が入ります。
    前のビルドと同じタイミングでアニメーションが自動で発動します。
  • ビルド〇〇の後
    前のアニメーションが作動した後に、アニメーションが発動します。


(設定項目の「遅れ」について)
上記で設定したアニメーションが、何秒遅れで発動するかを設定します。

ここでは、それぞれのオブジェクトに対して、ビルドの「開始」「遅れ」をどのように設定するかについて、以下の表にまとめましたのでこのように設定してください。

ビルドの順番オブジェクトアニメーション開始遅れ
1移動トランジションの後0秒
20:00非表示ビルド1と同じ0秒
30:01出現ビルド1と同じ0秒
40:01非表示ビルド3の後1.00秒
50:02出現ビルド4と同じ0秒
60:02非表示ビルド5の後1.00秒
70:03出現ビルド6と同じ0秒
80:03非表示ビルド7の後1.00秒
90:04出現ビルド8と同じ0秒
100:04非表示ビルド9の後1.00秒
110:05出現ビルド10と同じ0秒
120:05非表示ビルド11の後1.00秒
130:06出現ビルド12と同じ0秒
140:06非表示ビルド13の後1.00秒
150:07出現ビルド14と同じ0秒
160:07非表示ビルド15の後1.00秒
170:08出現ビルド16と同じ0秒
180:08非表示ビルド17の後1.00秒
190:09出現ビルド18と同じ0秒
200:09非表示ビルド19の後1.00秒
210:10出現ビルド20と同じ0秒
220:10非表示ビルド21の後1.00秒
230:11出現ビルド22と同じ0秒
240:11非表示ビルド23の後1.00秒
250:12出現ビルド24と同じ0秒
260:12非表示ビルド25の後1.00秒
270:13出現ビルド26と同じ0秒
280:13非表示ビルド27の後1.00秒
290:14出現ビルド28と同じ0秒
300:14非表示ビルド29の後1.00秒
310:15出現ビルド30と同じ0秒

上記の表の通りに設定が完了しましたら、一度プレビューしてみましょう。

このようになっていれば成功です。

STEP 6 仕上げ

ここまでできたら、仕上げです。

1秒ごとにタイム表示がうまくいったので、これらのオブジェクトの配置を一箇所にまとめます。

下図のように「0:00」を基準に、0:01から順にドラッグして、重ね合わせるように配置します。

0:15まで全て移動が終わりましたら、完成です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

Spotify風の再生バーが作れると、ミュージシャンにとって新曲の宣伝動画などに使えたりしませんか?

まあぶっちゃけ、スマホの画面をキャプチャするのでいいんじゃない?って、そう言ってしまえばそうなのかもしれませんが(苦笑)、

アイディアを練って形にしていく作業は楽しいものですし、そこからまた新しい自己表現につながることもあると思いますので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか?

今後もKeynoteを使って、なるべく簡単かつ手間のかからないもので、ユニークなアニメーション表現につながるアイディアを出していきたいと思っています。

こんなこと知りたい、またはこういうことできないの?

といったご意見があれば、ぜひおきかせください!

それではまた!

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